特定技能制度とは、特定産業分野に関する知識、経験を必要とする技能を要する業務に従事する在留資格のことです。

2019年より人手不足が深刻であると認められた12分野において外国人労働者の就労が可能になりました。

今回は特定技能「介護」の分野でどのようにして外国人の受け入れを行えばいいのか解説していきます。

技能実習生と特定技能人材の違いは？

介護の分野についてはすでに技能実習生や介護ビザ、EPAでの受け入れをおこなっている企業が多く存在しています。

それでは技能実習生と特定技能人材の違いはどんなところにあるのでしょうか。

在留資格　技能実習ー特定技能

目的　技術移転（国際協力）ー人材不足解消のための労働力

在留期間　技能実習１号：1年、技能実習２号：2年ー特定技能通算5年

技能水準　特になしー相当程度の知識あり

日本語能力　なしーN4レベル以上

活動内容　技能実習計画に基づいて業務に従事するー相当程度の知識や経験を必要とする技能を要する業務に従事

転職　原則不可ー可能

介護の特定技能で働ける施設は？

特定技能として働くことができる事業所は、特別養護老人ホーム、介護路うじん保健施設、特定介護福祉施設、グループホーム、通所介護事業所（デイサービス）などの介護施設が特定技能外国人を受け入れることができます。

訪問系の介護に関しては受け入れNGです。また、住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者住宅などの介護サービスを提供していない施設においても特定技能人材の受け入れはできません。

特定技能人材を採用するためには？

それでは特定技能人材を採用するためにはどのような流れになるのでしょうか。

ー登録支援機関からの紹介

基本的に登録支援機関を使うことになります。登録支援機関とは、特定技能人材が円滑かつ安定的に就労できるようにサポートを行う機関のことを指します。

支援機関には通訳などもいるため、コミュニケーションがうまく取れない場合などには支援してもらうことができます。

技能実習生でいう管理組合のようなものです。

登録支援機関から人材を紹介してもらい、面接をして採用したい人材がいた場合には自社で採用することになります。

ー登録支援機関を選ぶ時に気をつけるべきポイント

・国籍

登録支援機関によって紹介している国籍が違います。ベトナム人の方のみを紹介している支援機関もあれば、インドネシア人のみを紹介している支援機関もあります。

そのため、どこの国籍の人材を採用したいのかによってお願いする支援機関も変わってくることになります。

・特定技能人材採用にかかる費用

登録支援機関より特定技能人材を紹介を受けるにあたり大きく分けて2つの費用がかかってきます。

１、紹介料

２、支援費用

１、紹介料は安いところで30万円から80万円くらいかかります。

また日本人の人材紹介と違い、ビザの申請費用などもかかってくることがあります。申請費用については紹介料に含まれている場合と、含まれていない場合があるため、支援機関へ見積もりを取ることをお勧めします。

２、支援費用

特定技能人材については月額の支援費用がかかってきます。

費用については高いところで3万円、安いところで１.5万円程度です。

費用に対してサポート自体にはほとんど差がありませんのでなるべく費用が抑えられるところに依頼しているケースが多いようです。

特定技能人材はどういう人材なのか？

特定技能人材の特徴は下記のとおりです。

ー日本語が喋れる

外国人の方が特定技能人材として働くには日本語能力試験でN４レベル以上である必要があります。

N４レベルは基本的な日本語を理解することができるようなレベル感です。コミュニケーションは問題なく取れます。

日本人と同等に話せるようなレベルになるとN３、N2あたりを持っている方を採用した方がいいです。

ー試験の合格者

特定技能介護で働くためには技能実習生時に介護に従事していたか、

未経験の方の場合は介護技能評価試験、そして介護日本語評価試験に合格している必要があります。

介護技能評価試験、介護日本語評価試験は介護に関する単語などを理解できているか、業務について理解できているかを測る試験です。

まとめ

今回は特定技能の介護について解説しました。

2019年に始まったばかりということでまだまだ認知されていないビザですが、特定技能として介護業界で働きたい人材は非常に多いです。

特定技能で採用し、介護福祉士の資格を取得してもらい介護ビザに切り替えてもらうことで長期間に渡り施設で働いてもらうことが可能です。

ぜひ特定技能について詳しく知りたいという場合は下記よりお問い合わせください。